第27回総会
2019年10月18日~19日
基本テーマ:地域生活を見据えた精神科救急医療の在り方
会場:仙台国際センター 展示棟
大会長角藤 芳久(宮城県立精神医療センター 院長)
副大会長高階 憲之(特定医療法人松涛会 理事長)

特別講演

精神科領域の災害後急性期対応の課題と展望 〜東日本大震災以降の災害の教訓を踏まえて〜

座長: 角藤 芳久  宮城県立精神医療センター
演者: 富田 博秋  東北大学大学院医学系研究科 精神神経学分野

シンポジウム1

予防活動から精神科救急まで、被災地における地域ケアの新たな実践~被災3県のアウトリーチ活動から~

座長: 福地  成  公益社団法人宮城県精神保健福祉協会 みやぎ心のケアセンター
    小原 聡子  宮城県精神保健福祉センター
演者: 大場ゆかり  宮城県保健福祉部精神保健推進室
    渡部 裕一  公益社団法人宮城県精神保健福祉協会 みやぎ心のケアセンター
    原  敬造  原クリニック
    長谷川朝穂  社会医療法人公徳会 若宮病院
    大川 貴子  公立大学法人 福島県立医科大学 看護学部

シンポジウム2

夜間休日の措置入院に関する諸問題

座  長: 岡崎 伸郎  独立行政法人国立病院機構 仙台医療センター
      塚本 哲司  埼玉県立精神医療センター
演  者: 門田 雅宏  滋賀県健康医療福祉部障害福祉課
      大場ゆかり  宮城県保健福祉部精神保健推進室
      大野 高志  宮城県立精神医療センター
指定発言: 平田 豊明  千葉県精神科医療センター

シンポジウム3

救急・急性期治療における薬物療法と心理社会的療法の併用

座長: 伊豫 雅臣  千葉大学大学院 医学研究院精神医学
    小松  浩  宮城県立精神医療センター
演者: 八田耕太郎  順天堂大学医学部附属練馬病院 メンタルクリニック
    酒井 道代  宮城県立精神医療センター
    枝廣  暁  岡山県精神科医療センター
    渡邉 博幸  医療法人 学而会 木村病院

シンポジウム4

救急医療における身体科-精神科との連携 医療圏の特性に応じた最適解を探る〜宮城県の事例を通じて〜

座  長: 伊藤 文晃  東北大学病院 精神科
      村田 祐二  仙台市立病院
演  者: 佐久間 篤  東北大学病院 精神科
      佐藤 博俊  仙台市立病院 精神科
      村田 祐二  仙台市立病院
      橋本  聡  国立病院機構熊本医療センター 精神科
指定発言: 杉山 直也  公益財団法人復康会 沼津中央病院

シンポジウム5

思春期・青年期の自殺対策

座長: 松本 俊彦  国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
    大塚 達以  宮城県立精神医療センター
演者: 鈴木 秀人  東京都監察医務院
    齊藤 卓弥  北海道大学大学院医学研究院 児童思春期精神医学分野
    渡邉慶一郎  東京大学 学生相談ネットワーク本部
    林 みづ穂  仙台市精神保健福祉総合センター

シンポジウム6

精神科救急における依存症の治療

座長: 成瀬 暢也  埼玉県立精神医療センター
    奥平富貴子  東北会病院
演者: 上條 吉人  埼玉医科大学病院 救急センター・中毒センター
    成瀬 暢也  埼玉県立精神医療センター
    滑川 明男  仙台市立病院 精神科
    鈴木 俊博  東北会病院 リカバリー支援部

教育研修コース

精神科救急・急性期医療における行動制限最小化について(仮)

座長: 堀川 公平  のぞえ総合心療病院理事長、日本救急学会教育研修委員長
    杉山 直也  沼津中央病院院長 日本精神科救急学会理事長
演者: 今井 淳司  東京都立松沢病院 外来医長
    野田 寿恵  公益財団法人復康会 あたみ中央クリニック 所長
    池田 大輔  のぞえ総合心療病院 看護師長

・PEEC公開コース

・医療政策委員会プロジェクト

・災害支援報告会

・一般演題

・ランチョンセミナー
総会参加ルポ
2019年10月18日・19日
明石こころのホスピタル 三井督子
 2019年10月18日(金)、19日(土)に宮城県仙台市で開催された、第27回日本精神科救急学会学術総会に参加しました。以前から精神科救急学会に興味を持っており、昨年度の那覇市での大会にエントリーした際に入会し、今回が2回目の参加となりました。
 私は兵庫県明石市の精神科病院で専門看護師として働いています。スーパー救急4病棟と急性期治療病棟1病棟という、まさに精神科救急の現場で新人教育、現任教育、学生指導などの教育活動に従事しており、今回も新人看護師とプリセプターの教育に関する実践を報告させていただきました。また、多くの演題を拝聴し、シンポジウムにも参加させて頂きましたので学んだことや感じたことを報告いたします。

 一般演題発表では主に「看護」のセッションに参加しました。事例を丁寧に振り返った報告や、患者の病の語りをまとめた報告を聞き、救急の場面でも患者とじっくり向き合い、患者に起こっていることや相互作用を言語化し、自分たちの「看護」を明らかにしていくことの重要性を再認識しました。質疑応答では、看護師以外の職種の方からの意見も多く、ハッとさせられるものもありました。本学会では、薬物療法をはじめとした治療に関する話題から、看護やケア、治療プログラム、救急システムなどの幅広い報告がなされます。精神科救急の様々な場面・側面について多職種で意見交換できることが、最大の特徴であり面白さだと感じています。
 2日目の「多職種」のセッションでは、多職種連携教育での精神科緊急対応研修会の報告がありました。医学教育のMillerの理論を用いて目標や内容の検討がなされており、同じ実践科学である看護にも応用でき大変参考になりました。早速、当院での研修に反映したいと思っています。

 シンポジウム「救急・急性期治療における薬物療法と心理社会的療法の併用」では、死亡のハザード比から抗精神病薬の有用性が示された件について、八田先生が「抗精神病薬を内服した方が死なない」とお話しされ非常にインパクトがありました。多くの新しい研究報告を示してくださり、薬物療法についてチームで協議したり、ご家族に説明するためのヒントを得ることができました。
 そして最も興味があったのは「精神科救急・急性期病棟における行動制限最小化について」のシンポジウムです。当院でも、昨年度より行動制限最小化の取り組みに注力しています。野田先生や今井先生のお話から「(再燃する可能性がありながらも)早く外すことに挑戦する」ことと、「行動制限しないためにどうするかを考える」ことを両輪で強化していく必要があり、それらは医療者側の要因で変化するものであることを強く感じました。
 2日間を通し多くの学びを得て、自身の視野の広がりを感じることができました。次年度は是非、チーム医療に関する実践を報告したいと思います。最後に、今大会の企画や運営を担当してくださった皆さま、どうもありがとうございました。
国立病院機構熊本医療センター 松尾悠史
 私は救急科の専攻医です。今回、精神科救急学会に参加したのは、救急の現場で働いていて、もっと精神科のことについて学びたいと思ったからです。現在研修している施設は、身体合併の患者や、自傷された患者など精神科領域が絡んだ患者さんが多く搬送されてきます。診察や治療等のなかで、自分の対応の仕方だけでなく、外来や病棟でのスタッフへの指示の出し方など、対応に苦慮することも多く、精神科の先生方に助けられることが多くあります。そういった症例に接するたびに、もう少しできることがあるのではないかと思うことがあります。また、外科にコンサルトするのに、血液検査や画像検査を行わないことはないと思いますが、精神科にコンサルトするのに話を聞かないでコンサルトすることはよく行われていることと思います。こういったことも、精神科をより学ぼうと思うきっかけになりました。

 今回私は、救急科で意識障害、横紋筋融解症で入院された患者で、中断されていたアルコール依存症の治療に再度つなげることができた一例を発表させていただきました。意識障害の原因は低血糖でありましたが、倒れたきっかけは泥酔によるものでした。家族の話から、アルコール依存症が背景にありそうだと疑うことをきっかけに、精神科の先生にご介入いただき、依存症治療再開につなげることができました。入院のきっかけの受診の3週間前にも同様の主訴で搬送されましたが、飲酒を控えるようにと指示し、帰宅となっておりました。救急外来には、救急搬送のみならず、walk-in含め様々な患者さんが受診されます。その中で、精神科の既往がある患者さんも多く、もっと適切な対応がとれるようになりたいと思います。精神科救急学会は精神科に携わる方々がメインで構成されていると思いますが、精神科における、救急医療でのトピックなども知ることができたらという思いも今回の参加の動機になりました。

 今回、発表のみならず、様々な講演や発表、シンポジウムを聴講できたことも大変勉強になりました。精神科における救急医療の問題、病院の種別や機能によって受けられる患者や、入院させられる患者に違いがあることなど考えさせられることがとても多かったです。現在、精神科を有する総合病院にいるため、とても恵まれた環境にいるのだなと改めて感じました。特別講演の「精神科領域の災害急性期対応の課題と展望~東日本大震災以降の災害の教訓を踏まえて~」では、DPATは急性期以降に介入すると思っていたので、急性期での役割や、東日本大震災をうけての今後の展望などを聞くことができました。メンタルヘルスの支援体制をかためるために、関係機関の連携が必要である話もありました。私の所属している施設は災害拠点病院でもあり、災害の際にできることがないか考えさせられました。
 また、私はPEECコースのアシスタントをさせていただいています。今回、公開PEECコースでもアシスタントをさせていただきました。受講された方々が、精神科に携わっている方で構成されていて、身体科のスタッフが参加するコースとは雰囲気が異なり、楽しい時間を過ごすことができました。日頃あまりかかわることの少ない、精神科単科病院のスタッフの方もいらっしゃって、勉強になることが多かったです。例えば、スタッフや設備に関して総合病院との違いや、精神科のある総合病院に期待することなどを伺うことができました。こちらも大変いい時間を過ごすことができました。

 企業の展示では、トイレや、寝具、ダンボールのテーブルから検査機器、電子カルテシステムにいたるまで多岐にわたっており、こちらについても楽しくみることができました。書籍の販売ブースでは、精神科の書籍のみならず、救急科レジデントマニュアルをはじめ、救急医学の雑誌など救急科に関係する書籍も多く置かれていたことも印象的でした。

 将来的には精神科の研修も積んでいきたいと考えています。初期研修で、救急科を研修していた際に、過量服薬や飛び降りなどの自傷の症例や、アルコールなどの依存症が絡んだ症例、また身体症状症の症例など精神科領域の症例を経験しました。そんな中で、精神科と救急科とどちらも学びたいと考えるようになりました。将来的には精神科サイドから救急医療に関わっていくこともあればと思っております。今回は、参加できてとてもよかったと思います。次は高知県での開催ですね。また来年も、参加したいと思います。
宮城県立精神医療センター 酒井道代
 はじめに、この度の台風19号、続く大雨により、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 今回、私は10月18日(土)~19日(日)に行われた第27回日本精神科救急学会学術総会に、シンポジスト・参加者・運営スタッフと3つの立場で関わらせていただきました。

 ~地域生活を見据えた精神科救急の在り方~というテーマで、対象者の地域生活を見据えた支援の実践や研究発表、シンポジウムが行われ、また東日本大震災後に被災地として初めて主催する学術大会ということもあり、災害に関連するシンポジウムや報告も複数行われました。

 私自身は「救急・急性期治療における薬物療法と心理社会的療法の併用」というシンポジウムの中で、当院で実施している心理教育プログラムについてまとめ、報告させていただきました。他のシンポジストの先生方の取り組みや考え方も伺うことができ、薬物療法と心理社会的療法の両側面が果たす役割と、どちらか一方が欠けてもならないことを改めて認識しました。また、真摯に対象者に向き合うことが全てに繋がる、ということを改めて感じました。自分の発表は、とても緊張しましたが、自分たちの取り組みを振り返ることもでき、他の先生方の取り組みを参考に、今後に繋がる良い経験となりました。

 次に参加者として、聞くことができたのは一部ではありますが、災害支援の現状報告を聞かせていただき、東日本大震災での経験もふまえ、それ以降災害対応の体制整備が進んできたこと、改めて “自助・共助・公助“ という考え方の大切さを感じることができました。

 また、依存症治療に関するお話も印象的でした。私自身、依存症の方を支援する経験はそれほど多くはなく、今回改めて依存症の治療について、新鮮な気持ちで学ぶことができました。これまでも、支援者として対象者に向き合うときに “その人とどう信頼関係を築いていくのか” “その関係性をお互い信じきれるのか” と考えさせられることがあります。ここでも“依存症”という疾患に関わらず、対象者自身と向き合い支援していくことが大切なんだ、と強く感じました。

 今回の学術大会は、会の最中に防災アラームが鳴り響くような状況でもありました。そんな中、お越しいただいた参加者のみなさまに、運営スタッフとして深く感謝いたします。運営スタッフとして、当院のスタッフが多く関わっていました。普段のコミュニケーションの賜物ともいえるチームワークが発揮できていたのではないかとも思いますが、至らぬ点も多々あったかと思います。参加者のみなさまには、今回の出会いや発見、懐かしい再会や再考の時間に免じて、お許しいただければ幸いです。

 次回の高知大会の成功を心より祈っています。
 ありがとうございました。
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●総会
第5回総会(設立総会)
第6回総会(岩手県盛岡市)
第7回総会(福岡県春日市)
第8回総会(東京都千代田区)
第9回総会(神奈川県横浜市)
第10回総会(大阪府豊中市)
第11回総会(千葉県千葉市)
第12回総会(岡山県岡山市)
第13回総会(静岡県浜松市)
第14回総会(広島県広島市)
第15回総会(埼玉県さいたま市)
第16回総会(京都府京都市)
第17回総会(山形県山形市)
第18回総会(大阪府大阪市)
第19回総会(宮崎県宮崎市)
第20回総会(奈良県奈良市)
第21回総会(東京都千代田区)
第22回総会(北海道旭川市)
第23回総会(愛知県名古屋市)
第24回総会(福岡県久留米市)
第25回総会(石川県金沢市)
第26回総会(沖縄県那覇市)
第27回総会(宮城県仙台市)
●学会賞
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
平成28年度
●プロジェクト・提言
精神科救急の定義についての提案
神経性無食欲症(AN)治療の標準化
障害者自立支援調査研究-平成19年度
障害者自立支援調査研究-平成20年度
精神科入院医療の質的向上を
図るための提言
受診前相談研修
●教育研修会
平成25年度第一回 in 福岡(久留米)
平成26年度第一回 in 大阪
平成27年度第一回 in 沖縄
平成28年度第一回 in 金沢
平成29年度第一回 in 高知
平成29年度第二回 in 金沢
令和元年度第一回 in 愛知
●研修会・シンポジウム
東日本大震災長期支援のための国際・・・
第6回自殺未遂者ケア研修
●学会誌・教育研修会テキスト・DVD販売
学会誌の目次(在庫分のみ)
教育研修会テキスト、DVD販売
書評
●精神科救急ガイドライン2015
精神科救急ガイドライン2015
●精神科救急入院料認可施設
2013年7月現在
2014年1月現在
2014年5月現在
2014年6月現在
2014年10月現在
2015年11月現在
  2016年9月現在
●精神科救急の現場から
第1話 気分はとってもハイ
第2話 母親とともに引きこもって
第3話 性的な内容を含む被害妄想
第4話 クリスマスの夜に
第5話 アメリカから恋人を追って
第6話 路上で騒いでいると110番
第7話 治療を中断し海外へ逃亡
第8話 日本に働きにきて
第9話 幻聴に惑わされ岩に激突
第10話 嫌だ! もう嫌だ
第11話 覚せい剤に手を出して
第12話 家出して警察官の優しさに
第13話 心のケアはどうしたの?
第14話 誘拐事件発生?
第15話 直接被害は受けなかったものの
第16話 父親からの性的暴行の果てに
第17話 身元不明の認知症患者さんが
第18話 中学校で男子生徒がカッターナイフ
第19話 太ったねと言われ拒食症に